結婚をすれば、子供たちはそれぞれ家を建て、夫婦・子供2人の家庭であれば、3件の家を持つという時代があった。
新築の一戸建て・マンションは未だ生み出されているが、その反面、放置される家々も後をたたない。
【家あまり】2010年に、【30年後の空き家のシュミレーションを行ったら、40%を超える】という記事を目にしたことがある。
それでも、いまだ新築の物件はあとをたたない。
団塊世代の住宅は、住宅公団の抽選で得た、4階・5階建ての箱物。
団塊世代はここを参照下さい。
集団就職世代でもあり、家を得ることは【誇り】でもあった。
その頃の最新式の団地は都会であっても過疎化が進み、孤独死を防ぐために多くの自治体は苦労を重ねている。
子供の声も聞こえなくなり、商店街もシャッターを閉め建物は老朽化が進んでいるという報道だ。

37年ほど前に【2世帯住宅】という建物が発売されたが、バブル全盛期、自由の効かない2世帯住宅を敬遠し、核家族化が進んでいったわけだ。
土地の高騰で子供らは住宅が手に入らなくなり、苦肉の策が、2世帯住宅ならば玄関は2つ・水まわりも2つという、一軒の家で当たり障りなく、気兼ねなく、気苦労なく同居のデメリットを省くという極楽トンボ的な人々が増え、営業に乗せられていったわけだ。
ところが、年収は増えず、共働きを余儀なくされる時代となり、若者たちは同居のメリットを見出し、若い夫婦から同居を申し出ることが増えてきたという。

ほんの少し前まで独身貴族といわれた、結婚をしなくても何とか時代を行きていける、高収入であり老後も心配ないよという時代を経て、独身男女が親と同居するのも珍しくなくなった(結婚しない子供達)。
日本経済の落ち込み・政治の没落は【家】事情にも大きな変化を起こしている。
昨今の住宅のコマーシャルで、【2.5世帯住宅】いうものが現れた。
親夫婦・子夫婦家族・独身の成人男女と言うわけだ。
サザエさん的家族が増えて、嫁姑問題も少なくなっているのだと言う。
世間では、女性の親と同居が上手くいくのだということをアピールするが、男性にとって幸せなことかというとそうではあるまい。
サザエさん的生活が、お父さんという家での柱を壊し、母親と娘の癒着した生活がスタートしてしまったわけだ。
あくまでサザエさんは架空の家庭なわけだ。
どうも、営業ベースに載せられているような。
女性に主導権がある方が上手くいくのよという精神は?と感じるのは私だけだろうか。

昨今のいじめも問題も当たり障りなく。
同居の問題も当たり障りなく。
親子も当たり障りなく。
教育も当たり障りなく。
政治も当たり障りなく。
日本も他国も、問題は多々あるのであろうが・・・。
その中で、アメリカでのイジメ問題は、いじめたほうが病気なのである。
だから、いじめた本人には、治療が必要であると言い切っていたのを聞いたことがある。

日本人の曖昧さは、美徳として語られることもあった。
ディベートのように意見を交わし、自ら主張をし、相手の意見も聴くということを恥じてきた民族でもあろう。
まあまあ・・・という曖昧さは、今の日本の姿そのものでもあるような。
しかしネット社会になり、曖昧では事足りなくなった。
【穏便に】などという言葉は、死語になるのかもしれない。
親子が知恵を出し合い、昔の習慣や歴史などを語り継ぐ事もなくなり、語っても聴く耳持たずとなり、【今】の時代しか知らない人々は、相談すべき人もおらず、という世界は道標も失ってしまった。

100歳で有名になった【きんさん・ぎんさん】。
ぎんさんのお嬢さん4人が、脚光を浴びている。
最高年齢でのCM出演とか。
【葉に衣着せず】言い放す言葉には、長い年月生きてきた経験に基づいた重みがある。
俳優の松田龍平氏(松田優作氏長男)がテレビ対談で、
【いつか別れが来る。だから自分より倍生きている人やいろいろ経験している人からもっと話が聞けたら…】
アシタスイッチより
若者から発信された言葉は、なんとも心地よく思えた。
ネット社会の過多の情報や細切れのテレビ報道・子育て本の偏りなどなど、何が正しいのか時代の流れと共に感じ取れる力を身に付けることかもしれない。
いつの時代も、深く物事を考える訓練をしていれば、先に生まれた人々に敬意を払うことができたならば・・・と思える人は、まだ道は開けるかもしれない。

当たり障りなく生きてきた時代は終焉に近づきつつあるような。
お互いに力や生活を共有しなければならなくなるのだろう。
かつての日本のように。
家族や組織力が必要な時代になった。
長く生きるものは、あの年代と同じ状況だな・・・と感じ取れるゆえに、右往左往することがないのかもしれない。
海外では、今でも家族という固まりで生活をしている国は沢山ある。
日本の集団就職時代も、働けるものは働き、遠く離れた家族を支えたものだ。
その後の好景気時代に、あれよあれよと変化をしてしまったわけだ。
そこには、家族の基本は、同居生活の基本は、社会の基本はなどなど【基本】的な考え方は身につかず【当たり障りなく】日々流されてしまったのが現状なのだろうか。
サザエさん的生活が、弊害を与え始めたと言われる。

次号で・・・。

投稿メンバー

江本ヒロミ
江本ヒロミHiromi Emoto
神奈川県出身
いつまでもあると思うな親と金。
心も大きく体も大きいが病気は一切無し。心身ともに健康。