【生活保護費3200万の詐取】
6年半に渡り不正受給をし、逮捕した(中省略)という報道を目にし、調べてみようと思った。
生活保護は、憲法25条が保障する生存権に基づいていることは知るところだろう。
第二次世界大戦後の混乱期には、200万人にを超えていた受給者は、日本の経済成長で年々減少をし、平成7年には80万人ほどに減少したという。
3.11の災害を期に、年々増えていた受給者は、23年10月には207万人になったという。
その予算額は、3兆4000億円が予定されているという驚きの数字である。

生活扶助 → 衣食その他の日常生活の需要を満たす目的(生活保護法第12条)
第一種:飲食・衣服・娯楽などの費用
第二種:消費する光熱費など
教育扶助・住宅扶助・医療扶助・介護扶助・出産扶助・生業扶助・葬祭扶助など8項目に分かれているとわかった。
定められた市町村により支給額は異なるが、一例として書き出してみた。

生活保護・福祉一般|厚生労働省
分野別【福祉・介護】に詳しく記載されているが、実にわかりにくいものだと思う。

例:夫40歳、妻36歳、子供12歳、7歳
生活扶助
第一種
40,270円(夫)+40,270円(妻)+42,080円(12歳)+34,070円(7歳)=156,700円
第二種
55,160円
住宅扶助 40,000円(都営住宅の場合は)
教育扶助 2,150円+2,150円=4,300円
(その他に給食費2,500円・教材費・交通費は実費支給)
医療扶助 自己負担なし

単身者は123,700円・高齢者一人は128,020円・高齢者二人は161,940円・母子家庭は217,900円その他あり。
国が3/4、地方自治体1/4も地方負担分の増加もずいぶん前から論じられているが、国も地方自治体も赤字ではどうにもならないだろうに。

とある報道で、生活保護費を受けている若者が
【懸命に働いても12、3万くらいにしかならない。なんとか働こうと思うが、一度生活保護を受けてしまうとなかなか抜け切れない】
と言っていた言葉が思い出される。

全国の人口一億2千万の1.7%が生活保護を受けている(厚生労働省資料より)ということになる。
また、医療費も生活保護を受ける人口の割合がUPするにつれ莫大なものになっているという。
一時は、高齢者(70歳)には老齢加算18,000円が加算されていたが2006年に廃止になった。
それでも増えるばかりの生活保護費は、今後どのような推移をしていくのだろうか。
年金や介護の今後と共に、少子化による人口減少・団塊の世代の高齢化等々、考えられない現状だ。
母子家庭もますます増え、こちらの税金からの費用も目が点になるほどの支出であると思う。
個人として考えれば【私は】で終わるが、日本という国全体で考えると、身震いするほど大きな数字だと思う。

私たちは日々生活するうえで、多くの法律があることに気が付く。
【家族法】も時代を経て新しくなっている。
昔でいえば、家という制度の家族単位であったが、現在は個人尊重型に変化をしている。
現在にあった変化も、個人尊重という制度は離婚を多く生み出し、家族も核家族化という変化に伴い、社会保障という制度も大きく変わってきたのだろう。
そして何よりも赤字国家という大きなつけは個人に戻る堂々巡り。
昔を知る私にとって巡り巡りまわってくることだと単純に考えらえるが、経験のない若き人々は、何とも苦しい時代だとため息が聞こえそうだ。

親業という導きをすることを忘れてしまった高齢者も、そのつけは核家族化に拍車をかけ、お互いが我慢もあり学ぶこともあるという伝道を導くことに目をつむり【老いては子に従う】という言葉も忘れ【老いても自らを誇張しつづける】。
若者が【家】から逃げ出したいのもわかる気がする。
自らを誇示する場所は子供ではあるまい。
【背中を見て育つ】なんていう言葉は死語になりつつあり【こういう親にはなりたくない】親の姿を見て【結婚はいいかな…】と子供たちに未来を創造することを忘れさせてしまったのも私たちの年代かもしれない。
親は娘と暮らすのが幸せという論議をかもしだし、墓を守る長男をないがしろにした時代は、家族法の変化の象徴だろう。
無縁仏の急増が、それを物語る。
親の姿や言動を、子供たちは何時の時代も見ているのですから。
昔、親業をした人も、今、親業に励む人々も、侍の歴史まで遡るのは困難であっても、親の年代まで遡り、その歴史(時代)を紐解くことにより、先の時代が見えるかもしれない。

何とも切ない話ばかりだが、下記【未来年表】は、未来が覘けるかもしれませ~ん。
未来年表 | 博報堂生活総合研究所

投稿メンバー

江本ヒロミHiromi Emoto
神奈川県出身
いつまでもあると思うな親と金。
心も大きく体も大きいが病気は一切無し。心身ともに健康。