立春の声を聞き、北海道ではススキや萩の花も咲き始めた。
まだまだ、真夏日が続いてはいるが、私が滞在している渡島という地区は、冷房なし室温24.6度だ。
こちらの農家は夏野菜収穫の最盛期になり、みな作業に余念がない。
カボチャや露地物のトウキビが収穫を迎えた。
今年は、収穫が少ないという。
カボチャを作っている農家さんは
「どこも品薄で、市場からどんな小さなカボチャでもいいから都合付かないか?」
と連絡を受け、普通は市場に出回らない小ぶりなカボチャを100箱出荷したという。
北海道は、昼夜の寒暖の差がある為に、甘くほくほくしたカボチャになる。
電子レンジでチン!! うん…これだけで甘い!!

トウキビは、時期によって収穫種類が異なる。
今年は【ピクニックコーン】という種類が時期であった。
この後に、ハニーコーン、ピュアホワイトが出てくるという。
こちらも、カボチャと同じで収穫が少ないという。
トウキビは糖質が高く、3分以上茹でると糖質が流れだし、甘味が失せるという。
昔のトウキビ(神奈川ではトウモロコシ)は、皮が固く長く茹でた記憶がある。
品種改良が多々行われ、美味しい品々を北海道に来る度にお目にかかれる。
なんとも贅沢なことだ。

市場に出回り、スパーやデパートで手に入れた食材を食している毎日だが、北海道では朝採れた農作物を食べることができ、水揚げされたイカをイカそうめんでいただける。
内臓も刺身に仕立てられている。
イカの刺身を朝に食べる・・・こちらも私には贅沢だ。
農家の人々は、良い品を作る為に、日々改良に力を入れ、試作品を作り、市場に出せるよう汗を流している。
それに比べて、政治はどうかと嘆きの声が沢山聞こえる。
あきらめのような深い吐息が聞こえる。
今でも、総理大臣を引きずり下ろす、早く辞めろ等など、憚ることなく報道される。
日本のトップは、世界の顔でもあるはすだ。
世界の人々は、どう感じるのだろうか。
日本人の外交は、恥ずかしくなる。

会社でも、不満分子の人は当然いる。
組織に添えなければ、社長や上役を非難しても何もならない。
当然、不満を抱える人は、自らが満足できる他の組織へと転職しなければならない。
国会議員も、不満分子だらけだ。
それならば、議員を辞めるとか党を離れるとか、なぜしないのだろう。
日本人は、もっと深く物事を考え、勤勉で努力を惜しまない人種ではなかっただろうか。

藤原正彦氏の【国家の品格】と言う本がある。
グローバル化に流されず「日本の国柄」をとりもどせ!!
とある。
どこで迷路に迷い込み、道しるべも見失いつつあるこの国を憂う。
それでも私たちは、議論の前に懸命に解決策を見出し、懸命に身を粉にして働く人々を沢山見ている。
頭脳で物事を考えるだけでは、何も解決しない。
身体を動かし、懸命に仕事に取り組むその先の小さな幸せではなく、【名誉】【肩書き】そして【我欲】に拘る慣れの果ては【嘘】【偽造】で固められていくのだろう。
この小さな道南の片田舎で出会う人々は、身体を動かし懸命に仕事をしている。
夕食のビールを楽しみにして。
ここには、日本の昔の姿がある。
物々交換であったり、助け合うという精神・家族と言う絆。
忘れてはならないものは、小さな田舎にあるのかもしれない。

調味料を加えなくても美味しい野菜が一番。
人間も、シンプルが一番。
調味料という【我欲】を少しでも捨て去ることができれば、生きるという基本が理解されるのだろうか。
片田舎で。

投稿メンバー

江本ヒロミ
江本ヒロミHiromi Emoto
神奈川県出身
いつまでもあると思うな親と金。
心も大きく体も大きいが病気は一切無し。心身ともに健康。