都会まで1時間もあれば行けるものを、政令指定都市と言われてもまだまだ片田舎に住んでいると都会には足を運ばなくなる。

仕事があり、重い腰を上げて新宿の雑踏に身を置いた。
慌しく過ごす私にとって、一人ホテルで過ごす時間は貴重だ。
ゆっくりと時間が流れることに心が安らぐ。

せっかく来たのだから【市場調査】へ。
とはいえ、街のみの変化・デパートの変化・人の変化など、こんな具合の【市場調査】である。
これがなかなか面白い。
都会に住む人にとっては、至極当たりまえの日常生活なのだろうが。

メディアや雑誌などでも情報は豊富だが、デパ地下は実に面白い。
こんな惣菜があるのか…。あの野菜をこのように調理するのか…。
スイーツ売り場ではまるでアンデルセンの童話の世界にいるような、色とりどりの鮮やかなお菓子に眼を奪われる。
その中で、行列をなしているお店があった。
なんでもその日にテレビで取り上げられ行列になっていると。
私も興味本位で並んでみた。
渡された商品の冊子を見てビックリ。
江戸時代から飴つくりで知られている【榮太郎本舗】であった。
店の名前は【eitaro ame】と描かれていた。
それならば、近くのデパート・ネットでも購入は可能だろうと列を離れた。
ところが、『地域限定の商品』であると判明した。
甘かった…。
話題の品を逃してしまった。

仕事でも、自分の判断が誤るとさんざんなことになる。
判断と決断は、仕事でも物の購入でも必要だと。
榮太郎本舗の商品を、相も変わらずの品と思っていた・思い込んでいた私は、物事を決めつけて見ていた。
進化は紛れもなく起こっていた。
長い歴史の中で暖簾を守りつつ、新しい時代に沿った商品の開発に眼を見張った。

デパートそれぞれの店舗の配列にも「うーん」と唸らされた。
小さな店舗に所狭しと並んでした。
しかし狭さは感じさせない。

老舗ブランドのお店が店舗名を変えて新しい商品を販売している。
品物だけを見ていたらわからない。
品物の中に入っている商品案内を見なければ分からない。
その工夫には頭が下がる思いをした。

私たちは自らの仕事に誇りを持ち、時代と共に新しい風を巻き起こす努力をしているのだろうか?と、今回の【市場調査】という名ばかりのデパート巡りではあったが、考えさせられた。

ホテルは、外国の人々で溢れていた。
観光立国になるのは、日本という国を多くの人に知っていただけること。
また経済も潤うことになる。
中でも中国の方々の行動が目についた。
エレベーターの乗り降りは、降りて来る人が先、乗る人が後。
至極当たり前の事だが、逆の行為をしている。
そうそう、飛行機を降りるときの座席にも、使用済みのお手拭きが散乱し、ひざ掛けはくちゃくちゃと置かれてる光景に何度も遭遇したことがある。
まるで、昔、日本人が海外の旅ができるようになった頃、マナーの悪さが報道されていた時代にタイムスリップしたような。

他国人(たくこくびと)のみならず、私たちのマナーの悪さは多々目にすることがあるが、【人の振り見て、我が振り直せ】
昔の人は、自分の戒めを知っていたように思われる。

私たちは、仕事だけを通して物事を考える癖があるが(私だけかもしれない…が)、一つの仕事で、なぜできないのだろうかと悩むより、多くの情報の中で何が必要か、何が不必要かを判断することが大事なように思う。

前出の老舗お菓子造りの店も、基本は変らずとも多種多様な店構えをし、尚且つ接客する店員の方々の対応が数段研ぎ澄まされているように感じた。
ホテルもしかり。
多くの宿に宿泊をするが、唸らせる接客もある。
何年か前に「すばらしい」と感じた宿を再訪すると、どこか不具合を感じてしまう宿は、宿事態は変わっていなく、接客する人が変わっている。
益々、すばらしくなっている宿もある。

こう考えると、市場の動向・未来・決断・行動は当然のことながら、人が研ぎ澄まされなければならないな…と思うことと、所詮物事人間のすること。
若い時に有意義なお金を使う。
今はなかなかできない若者が多い。
【生き金を使う】と言う言葉を、若き時に叩き込まれてきた私にはなんとももどかしい時代でもある。

会社であれば、投資をして設備・人材・開発等々でしょうか。
家庭であれば、何に投資(生き金)をするか。
これが長い年月生き金になるか死に金になるか、それぞれの家庭ではすでに経験済みかもしれないが、現日本の一番難しい様かもしれない。

さて、私はといえば働くことにより得たお金で、本を購入し沢山読める。
自分自身への投資(生き金)。
家族への投資(生き金)はそれぞれがやりたいことに対して対処できること。
仕事では、決断を要することに投資(人・物)できることが楽しくもある。

恩・義理などなど昔の風習も守りつつ、現在を生きられることは幸せなことかもしれない。
老舗の菓子の店もそうだが、家庭も仕事もそして人間も、歴史(風習・習慣・基本)を知りつつ時代の波と共に生きることは、それなりの価値がある。

古きにこだわり、新しき事に眼をつむる。
新しき事のこだわり、古き事に眼をつむる。
古きも守り・新しいチャレンジを知る。

どれが正しく、どれが間違いなのか誰も知る由がない。
それは、長く生きてきて経験をした人間だけが知ることかもしれない。

市場調査はやめられない。

投稿メンバー

江本ヒロミ
江本ヒロミHiromi Emoto
神奈川県出身
いつまでもあると思うな親と金。
心も大きく体も大きいが病気は一切無し。心身ともに健康。